ラグビーの魅力のひとつでもある『スクラム』は、15人制の試合では8人の屈強な男性が押し合いながらスクラムを形成します。
試合場ではスクラムの攻防でラグビーファンたちが緊張感を持ち、熱い試合展開に釘付けに。ではなぜそこまでスクラムは重要視されているのでしょうか?
スクラムとは何か?
スクラムは、各チームの屈強でパワフルなフォワードの選手8人が集まり、真ん中に投げ込まれたボールを争奪し合う行為。
スクラムを構成しているフォワードの選手全体の重量は800キロ超が普通。そのうえ8人の屈強な男性がひとかたまりになった重みを覆いかぶさることになる。フロントロー(いわゆるスクラム最前列の1・2・3番の選手)は、自身の首や背中・腰や足の筋肉を駆使してその重量に使って重みに耐え忍びます。しかし重さに耐えられずグラウンドに手や膝をつくことはルール違反。
ラグビーのゲームでスクラムを見るポイント
スクラムの良し悪しの判断基準のひとつがフロントローの背中。ストレートにびしっと伸びていることが、客観的にしっかりスクラムを組むことが出来ているサインといっても過言ではありません。
スクラム後、相手に押されるのか?それとも押しているのか?
フォワードのプレイヤーたちはスクラム終了後、即座に次の試合展開へと臨機応変に走り出しますが、相手方に押されながら走り出す場合と、押し込みながらスタートするのでは勢いも異なり負荷にも差が出ます。押している方はメンタルも体力的にも負担は少ない反面、形勢が逆転するとその逆パターンに。
ゲームの趨勢を決めるスクラムプレイ
当然スクラムの良し悪しは、自チームのバックスたちにも多大に影響をあたえます。スクラムが相手を圧倒しているチームは、プレイヤーたちも肩の力を抜いてアタックなど攻撃を仕掛けたり、ディフェンスにおいても相手に威圧感をかけやすい傾向に。
ラグビーのファンたちが、スクラムの攻防で喜怒哀楽するのは、‟その後に続く試合運び“に繋がるプレイだからこそ。スクラムを制すればそのゲームで勝ったも同然。といっても過言ではありません。通たちがスクラムを押した、押されたで一喜一憂するのは、“その後のプレイ”を大きく動かす要因になり得るからでもあるのです。